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「東洋のヨランダ・アダムス」NYで誕生
TAEKO”

 

記念すべき第一回目に登場したヨランダ・アダムスに続いては、2006年にNYでゴスペル・アーティストとしてデビューした日本女性ヴォーカリスト「TAEKO」をご紹介しましょう。

大阪出身のTAEKOは、10代からソウルミュージックに魅了され、独学でヴォーカル力を身につけました。83年メジャーデビュー。5年間の活動後、結婚を期に歌手活動を引退。1995年に離婚。シングル・マザーとなり、地元大阪で音楽専門学校の講師を始めます。その間教え子と共にコーラスユニット、TAEKO + THE V.O.W を結成。その後、約500名からなる大ゴスペルユニット、ダイアログ・クワイヤーを立ち上げることになります。このクワイヤーは、音楽を通じて更に大きく社会に貢献できる団体を目指そうとNPO法人ダイアログネットとなります。。2002年から国連難民高等弁務官事務所の活動支援チャリティーコンサートを各地で開催。今年も5月に東京、浜松、大阪でコンサートが行われます。(詳しくはTAEKOのオフィシャルサイトへどうぞ) また、人材派遣会社のパソナにて同社のゴスペル・クワイヤーを指導。2006年には、オーチャード・ホールにて歌声を披露しました。

私とTAEKOの出会いは、2005年夏。私が東京に滞在中に、SETの八木橋社長から素晴らしいヴォーカリストがいると紹介を受けます。彼女の音楽へのひたむきさとヴォーカルのクオリティーの高さに魅せられた私は、TAEKOのNYデビューの話をグローバル・エンターテイメント・リズム(GER)社に持ちかけます。TAEKOのNY訪問は、長年の夢だったそうで、彼女はOKが出ると早速、自費でNYに渡りGER代表のマーカス氏から提供された楽曲を2曲録音する事になります。楽曲を与えられてから、わずか2週間程度。 (右側の写真は、レコーディングを終えて・・左からKyoko,Marcus,TAEKO)NYでの録音をみごとにこなし、2006年11月、シングルCD「UNITED」ショップへGO!で念願のN.Y.デビューを果たすことになります。デビュー公演はハーレムのコットン・クラブで行われ、「東洋のヨランダ・アダムス誕生」と称されました。                          

デビュー曲「「I Gonna Make It」の映像はこちら。


TAEKOは、クリスチャンではありません。NYデビューの話があったとき、TAEKOは、その苦悩を私とマーカスに打ち明けました。「クリスチャンではない私が、ゴスペル・シンガーなどといってデビューしてよいものでしょうか?ご迷惑ではないでしょうか?」マーカスは、大変熱心なキリスト教徒です。私は、彼が何と答えるか顔をじっと見ていました。マーカスの返事はこうでした。「聖書の中には、"これから先、私はよい人間として人生を送る”と宣言した人をクリスチャンと呼ぶと書いてあるんだよ。TAEKOは、そう決めて歌手として再起したんだろ?だったら既に立派なクリスチャンじゃないか。僕達がそんな論争をする必要はないんだよ。だって神様は何もかもご存知の上で、私達3人を巡り合わせてくれたんだから。」私は、ゴスペル音楽を宗教や文化の違いを越えた「目に見えない大いなる力によって作られた音楽」といつも表現していました。(ちなみに私がBWMの役員をつ とめているのは、この団体と考えが全く一致しているからです。)ですから、TAEKOのデビューが、たとえ信仰や国が違っても同じ音楽を共有し、互いの信仰を尊重しあえるという一つの例になればよいと思いました。 (上の写真は、デビュー・パーティーでのショット。左からMarcus,TAEKO,コットン・クラブオーナーのジョン) 

私は、TAEKOを「GOSPEL NOW 2006」ジャパン・ツアーのキャストとして起用しました。日本人をキャストとして起用するのは、初めてでした。公演の中でTAEKOのNYデビュー曲「I Gonna Make It」、そして唱歌「ふるさと」をリメイクした「Home is where the heart is」(クワイヤー練習用CDと譜面はショップへ)を日本のオーディエンスに初披露していただきました。アンコールで歌われた「Home is where the heart is」は、オーディエンスとキャストが一体となり、大合唱となりました。「全く知らない言葉も通じない人間どうしが、音楽で交流する事ができるなんて!音楽とは、何と素晴らしいものなんでしょう!」TAEKOのおかげで、私は改めて音楽の力を再確認する事ができました。(CDと譜面は「ふるさと」の作者、高野辰之記念館にも贈られました)

その素晴らしい映像はこちら。

NYで「東洋のヨランダ」と称されたTAEKOを、11月に来日するヨランダ・アダムスのオープン・アクトとして起用したい!私は、今そんなことを考えています。ヨランダ側のマネージメントと交渉しているので、OKが出次第、皆さんにご報告したいと思います。(TAEKOは、ヨランダの大ファンなので、きっと実現したらうれし泣きするだろうなー)実現できますよう、皆さんも祈ってください! 

   

(2008年4月27日号)

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さて、今週はNY在住のシンガー・ソングライターMAI からのレポートを掲載します。MAIは、1ヶ月の帰国中にTAEKOさんとお会いする機会を持つ事ができました。TAEKOがNYで録音したデビュー曲「I Gonna Make It」の日本語バージョンを作詞し、3月にNYで録音をしたことから「是非、TAEKOさんにお会いしたいー!」と、いつか会えることを楽しみにしていました。では、早速MAIが見たTAEKOをご紹介しましょう!

GOSPEL NOW のリーダーの皆さん、こんにちは!MAIです。KYOKOさんにお願いして、TAEKOさんのイベントにお邪魔することができました。場所は東京の世田谷にある池尻小学校。TAEKOさんは、ダイヤログネット・クワイヤーというチームを持っています。このクワイヤーはゴスペル好きなメンバーが集まって、全員ボランティアで活動をしています。今回は、TAEKOさんがお住まいの池尻で、ご近所の方に歌の楽しさを伝えようと無料イベントを行っておられました。ダイヤログネット・クワイヤーの考えは、音楽を奏でるのは、自分達が楽しむだけではなく、目の前の人を励ますため。人をたたえる「人間賛歌」を歌っています。ゴスペルは本来はキリスト教の教会で歌われる歌だけれど、TAEKOさんたちは黒人の人達の持っているタレント(才能)をたたえたいという気持ちで歌っているんです。彼らを見ていると人間って、すごい力があるんだなーと思って感動するでしょ?私達には、真似のできない彼らの素晴らしいタレント、これを皆さん心からリスペクトしておられます。そして、音楽を通して「みんな偉いんだよ!」「みんな大切なんだよ!」「生きてるって素晴らしいよ!」というメッセージを伝えています。ゴスペルという音楽は、宗教や国境をも越えられる素晴らしい音楽なんだなあと、私も改めて感じました。

MAI 「TAEKOさんがNYへ行ってから、考え方など何か変わったことはありますか?」

TAEKO 「日本人はまだ喜びを表現しきれていないなあと思いました。NYで黒人の教会に何箇所か連れて行っていただいたけど、彼らは神様に対して「あなたは素晴らしい!」「ありがとう!」とストレートに表現するでしょ。人目も気にせず、自分なりの表現方法で「感謝」することや「讃える」という行為をね。日本人は、「すばらしい!」「ありがとう!」という「相手を尊重する」表現が、まだまだ足りないと思いましたね。人間同士も、お互いそれができれば、とても素晴らしいこと。それと人間の「祈る」という謙虚な心も、もっと歌にしていかなくてはと思いました。」

MAI 「私は、今回日本に一時帰国して感じたのは「夢」を持ちにくい環境だな、ということなんです。若い人達でも先を見越してしまって、やる前からあきらめてしまっている。大人からのプレッシャー(歳や男・女だから)というのもあるのかもしれないなと・・・。」  (左側の写真は、TAEKOさんと一緒に「I Gonna Make It」を歌わせてもらっちゃったご機嫌なショットです!)

TAEKO 「それはね、「何のためだから」というのがないからじゃないかな?みんな自分のためだと、辛いと思ったらあきらめてしまうの。例えばこの活動のように、地元貢献のためとか「周りの人間をたたえるため」の歌を歌うという目標というか、向かっていくところがあれば、みんなできると思うわよ」

MAI 「これだけの経験と実力がおありなのに、NYでCD制作をされたりして、更に活動の輪を広げようとされていますよね。今後は、どのようにお考えですか?」

TAEKO 「私は商売にしようとしてNYで音楽を作ったわけじゃないの。楽曲を提供してくださったマーカス社長はなんで??と思っていると思うけど・・・(笑)。私はNYへは全くビジネスにしようと思って行っていないし、今後の活動も「人間賛歌」を歌うこの活動を広げていくことにフォーカスしていきます。だから地元にも広げていきたいと今回この池尻小学校ではじめてやらせてもらいました。何事もやり続けることが大切だと思っていますから、今後も活動の姿勢は変わりませんよ。」

そういうTAEKOさんの思いは確実に広がっていて、現在東京・浜松・大阪に200人のクワイヤーがいるそうです。私は、「TAEKOさんの活動=とても自然な姿」だと感じました。「歌」で人と人を繋げる、そしてひとつの方向へ向かうことができるということを知っている人だと思いました。彼女は、その指揮を取れる人だと思いました。

それにTAEKOさんは「歌」の持つ力を知っておられます。お会いする前は、「前向きで強い」という印象でしたが、お話を聞いていると彼女の経験から湧き出るものだとわかりました。メンバーをふやしたり、ボランティアコンサートをしたり、スポンサーをみつけたり、とてもパワーがいる活動だと思います。でも、彼女は自分のためではなく「人」のため、「人間賛歌」を広げていくために全力で取り組んでいるのです。人のためと言いつつ、決して押し付けがましいものではなく、「TAEKOの活動=それが彼女のやりたいこと」なんだなとも思いました。その姿を見て、私が歌うことの原点をもう一度見直せた気がしました。とても人間としての魅力あるTAEKOさんに、たくさんのメンバーが一緒に歌っていきたいと思う気持ちが、とてもよくわかりました。

8月にメンバー全員で大きなコンサートを企画されているそうです。きっと、素晴らしいコンサートになるのでしょうね。私もNYから応援したいと思います。今回TAEKOさんにお会いできてMAIは本当に勉強になりました。私の話にお時間を割いていただいて、TAEKOさん、本当にありがとうございました!私も、気持ちを新たにNYでがんばります! (左:MAI 右:TAEKOさん)

(2008年5月4日号)

 

第1回 ゴスペル界のディーバ“Yolanda Adams”

 

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